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コアラのタンゴ♪

コアラの国、オーストラリアでの生活日記

長い一日 3

郵便局に行ったら、この前イーベイで買ったテンプル・グランディンさんの「動物感覚―アニマル・マインドを読み解く」の英語バージョン「Animals in translation」が届いていました!
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これ!

なんと絶妙のタイミングだ!!
長い一日になるという事なので、私はまだ読み終わってない本を2冊持って行きましたが、リーはもう読み終わった本しかなかったので、その読み終わった本を持って来てたんだけど、この本を読めるじゃないか!


そんなわけで、この日は2人で色んな場所で読書に明け暮れました。
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私は中島義道さんの「人間嫌いのルール」を読みふけりました。
なんだか難しい本だなぁと思ったけど、ものすごく面白いぞこれ!
なんて痛快なんだ。

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中島義道さんって、哲学博士なんですね。
すごい、深い事を言っている。
人付き合いは、嘘ばっかりで、そんな嘘をついてる自分に耐えられなくなるから、人から離れる事にしたんだそうです。
自分に誠実でないと、許せないみたいな感じです。
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へえ!こんな人が居るんだ!と思いました。
私は自分に誠実ではないし、嘘も別にいいと思います。
しかし中島さんのように、自分の信念を貫いて、偏屈な人生を送る人が居るんだと、ものすごく感動しました。
かっこいい!

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ちょっと耳が痛い事も書かれています。
以下引用

それにしても、知的向上心の欠如を何一つ恥じるところもなく露出する現代の風潮は、あきれはて、恐ろしくさえなる。「おれ、難しいことはからっきし駄目だ!」とか「あたし頭悪いからわかんなーい!」と晴れ晴れとした顔で語る大衆たち。いや、この点に関しては、かなりの知的エリートも、われ先にと同じゲームを遂行する。エリートサラリーマンに向かって、デカルト、カント、ハイデガーなどの名前を出したとたん、「そういうの、まったくわからないですね」とにやにやして応答する。思いっきり反感を買う形で言ってみると、人生の根本問題をあっさり投げ捨て、日々の俗生活に埋没し、しかもそういう自分を軽くせせら笑って、それでいいと思っているのであろうか?
私は彼らが生き方として正しくないといっているのではない。ただ、彼らが嫌いだと言っているのである。

引用終わり


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き、嫌われちゃった!!
それ、思い切り私だわ。
算数はしない!って決めてるし、勉強は嫌いだ!と断言するからね。

でも言わせて貰うとですね中島さん、私だって、自分が勉強大好きだからって、勉強嫌いな人を悪く言う人は、嫌いである!
自分ががんばってるからって、人にもがんばりを強いるような人、嫌いです!こっちは怠けたいんです。がんばりたい人は一人でがんばって頂きたい。

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でも、はっきり、ピシャリと「馬鹿は嫌いだ!」と言っている中島さんも、素敵なのである!
わたしマゾだから、こうやって本で痛い所を突かれる、ビンタされたような感覚って大好き。
美輪さんの人生相談の本とか、すごいよ。ビンタ飛びまくり。


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中島さんは、昔の友達とか、死ぬまで会いたくないんだって。
昔の事を懐かしがって話をするのとかも嫌いなんだそうです。
故郷なんかも全然いいと思わないし、生まれ育った場所が無くなろうが、全く構わないそうです。
自分の故郷を、目を輝かせながら語る人達の事を、「彼らは、土佐や熊本は自分にとっては故郷だからかけがえのない土地なのであって、そうでない者にとってはただの平凡な地方都市にすぎないということがわからない、まったくのアホである。」と一蹴していらっしゃいます!

なんて痛快なんだ。

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そんな痛快なところばかりではなく、「信頼による支配」とか「善人の暴力」など、すごく、全くもってその通りだなぁと思う、深い事もたくさん書いてあります。哲学だ。
嘘はほんとでほんとは嘘。
哲学、面白い。

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哲学の本を読んでみたくなりました。
でも難しすぎるのは嫌だな。
哲学者って、考え過ぎだよね。
でも、好きですよ、哲学。


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中島さんは、『「私は死ぬ、だから私は幸せではない。」私は、五十年以上こう呟きながら生きてきた』んだそうです。
そう、みんな誰も必ず死ぬんですよね。
命って、最初から無かったんだから、それがまた無くなるだけなので、人生って何の意味もないなぁって時々思います。
人生なんて、幸せでも不幸せでも、立派でも立派でなくても、別にどうでもいいんじゃないかと思うのです。
どんな生き方でも、酷い殺され方しても、どんな可哀想な人生でも、死んだらなくなってそれで終わりなんだから、悲しむ事もないんだ、と思います。
まあそりゃ悲しい事は悲しいけど、絶望する事はないんじゃないかと思うのです。
だってみんな死ぬんだもんね。
死んだ人は特別に死んだわけじゃなく、みんな死ぬんだから。
どんな恥ずかしい事があっても、みんな死ぬし自分も死ぬし、全ては無かった事になるからね。
そう考えると、とても気分が楽になります。

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つづく


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プロフィール

愛美

Author:愛美
オーストラリア、クイーンズランド州、とある小さな田舎町の、携帯電話の通じない山奥に住んでいます。ワイルドな夫(リー)、犬のウィルフレッド、そしてニワトリ達と暮らしています。色んな動物や虫も出てきます。

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